90歳ヒアリング トキの架け橋【香川県 山本ハルミさん 92歳】

「90歳ヒアリング トキの架け橋」
〜生かされて生きる女性のことば〜

90歳ヒアリング トキの架け橋
生かされて生きる女性のことば

子育てのトキ
仕事のトキ
家事のトキ
過去と現在と未来の懸け橋になる人生の先輩からの生のお声で、メッセージを未来へ届けていきます

香川県 山本ハルミさん

年齢:92歳
お住まい:香川県小豆郡土庄町

2023年7月、香川県小豆島にお住いの山本ハルミさんとお話をしてきました。

対談の一部をご紹介します。

子育て・家事

ご主人は農機販売の会社を経営されていました。お義父さんは息子の会社のお手伝いと時々畑仕事のお手伝いを、お義母さんは子育てと家事を担っておられました。

ご本人は農家として毎日畑へ出ておられました。子どもとの時間は皆無と言っていいほど、毎日仕事ばかりしていたそうです。年に1回、例えば夏休みに約束をした動物園に子どもたちと出かけることぐらいだったそうです。

便利になった現代は、お金があれば、お風呂もボタンひとつで沸かせるし何でもできる。
昔は、お金もない、お金があっても、人が動かなければできないことばかりだった。
お風呂も薪を取りに行き、火を起こして沸かす。洗濯も川に洗いに行く。

家族みんなで役割を決めて家事や子育てをしていたとお話しくださいました。」

ご近所さんとの助け合い

どこかに出かけることができるわけでもないので、農作業の仲間(お友達)とのおしゃべりが楽しかった。
毎日仕事の後、1時間ぐらい話をしていたそうです。

夫婦の在り方

ゆっくり話す時間はなかった、お互いの仕事に一生懸命で、毎日やることばかりあったとおっしゃっていました。

〜マイクでの取材の後、数年前に他界されたご主人のお墓参りは毎日の日課で、歩いて出かけているのだと話されていました。
若い頃は、会話をする暇もないぐらいお互い働き続けていらっしゃった生活中に、言葉はなくとも、役割分担をし、一生懸命家族を守り生きていたご夫婦の絆は深かったのだと感じたエピソードでした〜

取材の様子を動画でご覧ください。

取材を通じて

小豆島の空と海が美しく、いつまでも見ていたいと思いました。

取材にはお友達もいらっしゃり、「これで会えるのは最後かもしれんね。」とお声を掛け合う姿を見て、双方のお連れになっていた娘さん方が、「毎回会うたびにそんな挨拶して!また会えるよ!」と笑いながら話されていた様子に、心から「またお会いしてくださいね。仲良しのお友達。またきっとお会いされます」と思いました。

ご協力いただいた見目浜公民館を取材場所にとご準備くださった三宅様が、小豆島を愛し、人を大切にされていることが伝わりました。
世代を超えてコミュニティがそこに続いていることを感じさせていただきました。

 

90歳ヒアリングプロジェクト
株式会社アカデミーシェアリングでは、東京都市大学の教材づくりの一部に、携わらせていただけることになりました。 監修は東京都市大学環境学部 古川柳蔵教授です。
古川教授は、これまで全国で600名以上のご高齢者のヒアリングを実施され、地球資源を利用した生活をされてきた方々のお話から、「44の失われつつある暮らしの価値」を示されました。
著書『90歳ヒアリングのすすめ- 日本人が大切にしたい暮らしの知恵をシェア しよう 』
古川柳蔵・佐藤哲著:日経BP社

今年度は、これまで古川教授が実施されてきたインタビューに続き、弊社が女性にフォーカスし、インタビューさせていただきます。
※取材・対談の全てのお声を文字に起こし、そのままのお声と内容を、音声テキスト/文章化し、教材として東京都市大学に提出しています。
※OBCラジオ大阪で「90歳ヒアリング トキの架け橋」の特別番組を予定しています。
放送日が決まりましたら、弊社の専用SNSやこちらのオフィシャルブログでもご案内いたします。